研究成果

【プレスリリース】「第二世代」バイオディーゼル燃料合成の触媒を開発

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カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I²CNER)CO2分離・転換研究部門藤川茂紀 准教授らの共同研究グループの成果が米雑誌『ACS Catalysis』に掲載され、プレスリリースされました。

 

【タイトル】

「第二世代」バイオディーゼル燃料合成の触媒を開発

-高活性・高再利用性の固定化触媒による省エネ合成が可能に-

 

【概要】

理化学研究所(理研)環境資源科学研究センターグリーンナノ触媒研究チーム の山田陽一チームリーダー、自然科学研究機構分子科学研究所魚住泰広教授、 中部大学の樫村京一郎講師東京工業大学の和田雄二教授、九州大学の藤川茂紀 准教授らの共同研究グループ※は、従来の均一系・不均一系触媒よりも高活性(少 量の触媒量で高収率)で再利用性の高い固定化触媒[1]を開発し、それを用いて「第 二世代バイオディーゼル燃料[2]」をカーボンニュートラル[3]・省資源・省エネで合成することに成功しました。

本研究成果は、第二世代バイオディーゼル燃料の 効率的な製造プロセス、さらには医薬品合成、有機半導体[4] などの有用物質合成 の開発に貢献すると期待できます。

地球温暖化対策が喫緊の課題である現在、バイオディーゼル燃料は化石燃料 の代替品として期待されています。とくに、第二世代の「炭化水素」は、第一世 代の「脂肪酸メチルエステル」に比べてエネルギー効率が高く分解されにくいこ とから、効率的な製造法に向けて大きな期待が寄せられています。 今回、共同研究グループは、シリコンナノ構造体にロジウムナノ粒子を固定化 した触媒(SiNA-Rh)を開発しました。この SiNA-Rh を既存の触媒の 30~100 分 の一である 1/2000 モル当量(0.05 モル%)用いて、原料のバイオマス[5] 由来の 遊離脂肪酸を水素雰囲気下、マイクロ波照射[6] により温度を 200℃に保ちながら 還元反応を行ったところ、対応する炭化水素が 90%以上の高収率で得られまし た。照射したマイクロ波は 40W 程度であり、省エネ化が実現できました。さら に、実験を繰り返した結果、SiNA-Rh は高活性のまま 20 回の再利用が可能であ ることが分かりました。 本研究は、米国の科学雑誌『ACS Catalysis』に掲載されました。

 

論文情報

<タイトル> Production of Bio Hydrofined Diesel, Jet Fuel, and Carbon Monoxide from Fatty Acids Using a Silicon Nanowire Array-Supported Rhodium Nanoparticle Catalyst under Microwave Conditions

<著者名> Heeyoel Baek, Keiichiro Kashimura, Takashi Fujii, Shuntaro Tsubaki, Yuji Wada, Shigenori Fujikawa, Takuma Sato, Yasuhiro Uozumi, and Yoichi M. A. Yamada <雑誌> ACS Catalysis

<DOI> doi.org/10.1021/acscatal.9b04784

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