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辻教授らの論文が学術誌『Water Resources Research』に掲載されました

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Natanael Suwandiさん(M1、辻研究室)、Fei, Jiang WPI招聘准教授、辻 健教授(マルチスケール構造科学ユニット/東京大学)らの研究論文が、学術誌「Water Resources Research」に掲載されました。

地下貯留したCO2の挙動を推定するには、相対浸透率という値を用いる必要があります。相対浸透率は、これまで固定した値が数値計算に用いられてきました。しかし実際には、貯留する場所の状態や、圧入方法(圧力勾配)によって、相対浸透率は変化することが分かっています。つまり、固定された相対浸透率を用いる場合には、貯留CO2挙動の予測精度も低くなってしまいます。この相対浸透率を実験で測定には、非常に長い時間を有し、様々な条件で測定することは困難でした。本研究では大型計算機を利用して、様々な条件やCO2圧入方法で、相対浸透率を計算することに成功しました。これにより、CO2の挙動予測を行う貯留層シミュレーションにおいて、CO2の貯留条件に応じてダイナミックに相対浸透率を変更することが可能となり、精度の良いCO2の挙動予測・安全なCO2地中貯留を行うことが可能になると考えられます。

*論文:Relative Permeability Variation Depending on Viscosity Ratio and Capillary Number

*著者:Natanael Suwandi, Fei Jiang, and Takeshi Tsuji

*DOI:10.1029/2021WR031501

*初回掲載日:2022年5月23日

 

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