研究成果

【プレスリリース】成膜するだけで正負の巨大表面電位を示す分子を開発 ~分極の大きさ・極性制御により環境発電素子などへの応用に期待~

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中野谷一准教授、安達千波矢教授(最先端有機光エレクトロニクス研究センター/ I2CNERエネルギー変換科学ユニット)らの研究グループは、分子デザインの観点から、(1)分子内PDMの配向、(2)薄膜表面における分子の運動エネルギー、(3)分子の表面自由エネルギーを制御することで、GSPの大きさだけでなく、その極性をも任意に制御された有機自発配向分極薄膜の作製に成功しました。開発した有機分子を用いた有機自発配向分極膜は、100 nmの膜厚で±10 V以上のGSPを示しました(GSPスロープ:±100 mV nm–1以上に対応)。これは膜厚1μmの場合、GSPが±100 V以上に達することを意味し、実用化されているエレクトレット材料の性能に匹敵または凌駕する値です。

プレスリリース本文は九州大学HPよりご覧いただけます。

掲載誌:Nature Materials
タイトル:Spontaneous formation of metastable orientation with well-organized permanent dipole moment in organic glassy films
著者名:Masaki Tanaka, Morgan Auffray, Hajime Nakanotani, and Chihaya Adachi
DOI:https://doi.org/10.1038/s41563-022-01265-7

 

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本研究で開発した化合物と既知化合物のGSP値比較