中村潤児 特任教授(物質変換科学ユニット/三井化学カーボンニュートラル研究センター)は、金沢大学・インドネシア国立研究イノベーション庁・北海道大学触媒研究所との共同研究により、本来は左右対称でキラリティを持たない分子であるフェナントロリンが、金表面上で非対称なペアを組むことで、キラリティを発現することを発見しました。
今回の研究は、キラリティが必ずしも分子にあらかじめ備わっている必要はなく、「分子が2つ組になる」という小さな出来事から、自然に生まれ得ることを示しています。このような仕組みを理解することで、将来は、表面上で左右の性質を自在に制御する新しい材料や技術の開発につながることが期待されます。
本研究成果は、Wiley出版「Advanced Materials Interfaces」のオンライン版(2026年2月15日付)に公開されました。
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【論文情報】
掲載誌:Advanced Materials Interfaces
タイトル:Emergent Chirality from Pairing of Achiral Molecules: Homochiral Chains of Paired1,10-Phenanthroline on Au(111)(非キラル分子の対形成による創発的キラル性:Au(111)上の対をなす1,10-フェナントロリンの同キラル鎖)
著者名:Erlina Tik Man, Yuya Kaneko, Ryunosuke Kobata, Muhammad Alief Irham, Takaya Shimokawa, Tzu-Yen Chen, Yukiko Obata, Kazutoshi Shimamura, Kenji Hayashida, Kotaro Takeyasu, Taro Koide, Sasfan Arman Wella, Junji Nakamura, and Yasuo Yoshida
DOI:10.1002/admi.202501092