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2019.06.18

【プレスリリース】新たな“生活満足度エネルギー費用負担、健康状態、経済格差”の関係性を解明

カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所のアンドリュー・チャップマン准教授経済学研究院の藤井秀道准教授工学研究院の馬奈木俊介主幹教授の研究グループは、これまで 明らかとなっていなかったエネルギー費用負担、生活満足度、健康状態、経済格差の関係性につ いて解析を行いました。 解析では、世界 37 か国を対象に 10 万人以上に対して大規模な国際アンケート調査を実施し、 人々が主観的に認知しているエネルギー費用負担、生活満足度、所得水準、健康状態に関する回 答を利用しました。主観的視点によるアンケート回答に基づき解析された結果は、客観的な統計 データを利用して解析された既存研究の結果とは異なり、地域特性や文化的要素、経済発展度合 いが、人々の主観的な評価結果に強く影響していることが明らかとなりました。 本研究の重要な結果として、国家全体での社会福祉関連支出の増加は経済的格差を縮小する一 方で、高所得国においては生活満足度や健康状態を改善するとは限らないことを明らかにした点 が挙げられます。加えて低所得国においては、エネルギーインフラの普及が健康状態の改善に貢 献する一方で、文化的な要素や生活習慣も重要な役割を担っていることが明らかとなりました。 これらの知見から、高所得でエネルギーインフラ普及が進んでいるにも関わらず、主観的な生 活満足度や健康状態が低水準の国は、その水準を高める方法として低所得国の文化的な視点や生 活習慣から学ぶべき点は多いと言えるでしょう。 本研究は、日本学術振興会 科学研究費助成事業(JP26000001)の支援を受けました。本研究 成果は令和元年 6 月 12 日(水)午前 0 時(日本時間)に Nature Sustainability 誌で掲載されまし た。

 

詳しくは九大ホームページ

Nature Sustainability誌はこちらから

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