地球環境問題に関わる冷媒の変遷

 

CFCやHCFCは、1930 年代に冷凍機や空調機の作動流体として開発され、我々の生活向上に大きく貢献しています。

しかし残念なことに、我々の生活が向上することと反比例するかのように、地球環境は悪化をたどっています。

地球環境問題の大きな2つの問題、「オゾン層破壊」「地球温暖化」に、冷媒は関係しています。

したがって、現時点で我々の本質的な職務は、ODP (オゾン層破壊係数)とGWP (地球温暖化係数)が小さく可燃性が小さく毒性のない、地球に優しい次世代冷媒を開発することです。

 

 


NEXT-RP における 新冷媒の開発の流れ

1. 新冷媒の選定
空調機器システムを対象としての冷媒の選定する。
2. 熱力学および輸送物性の測定 
基礎物性となる冷媒の熱力学性質、および輸送性質の測定を行う。
  • I2CNER: PvT性質、飽和蒸気圧、飽和密度、臨界点、気液平衡
  • 富山県立大学: 気液平衡、PvT性質
  • 日本大学理工学部: 比熱 
  • 産業技術総合研究所: 音速
  • 長崎大: 表面張力
  • 佐賀大: 熱伝導率、粘性係数
  • 海外協力機関: Marche Polytechnic University (Italy)、Mines Paris Tech (France)
3. 状態式の作成  
熱力学性質を計算するために必要となる状態式を作成し、さらには計算が容易にできるソフトウエア REFPROP(NIST)で利用できるようにプログラミングする。                                      
  • 九州産業大学
  • The National Institute of Standards and Technology (NIST) (USA)
  • The Catholic University of America (USA)
  • Braunschweig University of Technology (Germany)
4. 伝熱性能評価
入手した冷媒の基盤情報を利用して、各種熱交換器の伝熱性能評価が行う。                      
  • I2CNER
  • 佐賀大学
  • 長崎大学
  • 東京海洋大学
  • University of Padua (Italy)
5. サイクル性能評価および実機試験
熱物性情報、伝熱特性情報を揃えた上で、最終的には機器システムを構築し、新しい冷媒がシステムの中で、どのような性能を示すかを評価する。
  • I2CNER
最終目標:  次世代冷媒の実利用のための基盤技術の確立

 


熱物性データ

この熱物性データは、NEXT-RPメンバーの東之弘先生(I2CNER)が、いわき明星大学在職時に測定した2015年までのデータです。今後、熱物性データは随時追加予定です。